2024/04/23

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2003年。当時の私は、偏差値が30以下の馬鹿高校で燻っていた。頭が悪いければ、家庭環境も悪い。そんなどうしようもない自分を防衛する為に火傷をしながら日焼けサロンに通い、ローソンのロゴのような青いカラコン、自分の身長と変わらないルーズソックスを着用し、見た目はそこそこギャルっていたが肌の色と比例して根が暗く、休み時間はサブカル色が強かったあの頃のクイックジャパン読むか寝たふり。耐えられない時は、サボって海に行き森田童子を聴きながら泣いたりと、様子がおかしい事ばかりしていたので、学校にほぼ友達はいなかった。それでも辛うじて築いた交友関係は、境遇が似ている隣のクラスのバンギャ、中学が一緒だった他校の子、前略プロフィールで出会ったギャル、個人ホムペで知り合ったシングルマザー、バイト先で知り合った大学生の先輩など 少し不思議な友人とつるんでいた。

そんなジャンルも見た目も違う友達だったけど、殆どが流行りのメロコアに夢中で、🍕系のコピバンをやる、ROCK IN JAPAN FESTIVAL全通する、学祭に10-FEETが来るから行こうと誘われる、カラオケでは必ず誰かがMy First Kiss歌う。それが耐えられなかった。今思えば大袈裟だけど 多感な時期の自分にとっては、居場所がどこにも無くどこにも属せないダメな私を正しい人間に矯正させられるような恐怖を感じ、メロコアこそ諸悪の根源と捻じ曲がった思想を抱いてしまった17歳。

それから4年後の2007年。当時の私はパチンコ屋でアルバイトに勤しみながら爛れていた。友達は大学に通いキラキラしたmixi日記を投稿しているのに、私は、家、コンビニ、職場。休日は、引きこもってニコニコ動画視聴。または5万円を握りしめスロットを打ちに行くルーティン。曜日感覚も無ければ季節感も感じる事が出来ず、このままでは人間として終わってしまうと音楽と真面目に向き合う事にした。

当時ハマっていたバンドの影響でテクノポップと出会い、スロットで使う予定だった軍資金を握り締め 中野ブロードウェイのメカノに行った。よくわからん自主制作のCDや名盤とレビューされるCDを買い、自家用車と社用車で流しながら 音楽作って世に出してくれたアーティストと、それに気付いてしまった自分に対して、すごい!えらい!かっこいい!と満足していた。それを聴いて「なにこれ意味わからんしキショw」と馬鹿にしてきた友人があろう事かメロコア好きだった。 賭博黙示録カイジのようにぐにゃあっ…と視界が歪む。学歴も人望がある友人と、メインカルチャーにもサブカルチャーにも何にもなれない ただのうんこ製造機の自分が勝負した所で負けイベでしかない。どうしてっ…?!そんなメロコアわからせを味わいmind your step!を聴くと蕁麻疹が出る程にはメロコアヘイターになってしまったのでした。現在では、自分の不甲斐なさを音楽のせいにするなよ…と思えるほどには大人になったけど、誰かや音楽のせいにするしか無いほど余裕が無かった21歳。

 

BBQ CHICKENSを聴いていたら上記の出来事を思い出したので書いてみましたが、何というかしょーもないっすね(笑)書いてる最中に羞恥と痛みを伴いましたわ。今では改心してますし、メロコアに対する偏見やヘイトの禊として生まれ変わったらメロコアバンドやります!メロコア最高!