2023/10/15

運転中の配偶者がぎっくり腰になった話。

 

土曜日は彼岸花を見に行く予定であった。家から14kmくらいの所に彼岸花の名所があるので、見に行こうねと夏から約束をしていた私達は14:00に家を出て車を走らせた。源氏川の彼岸花を保存する会 | 常陸太田市公式ホームページ

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毎年カッパンク開催中が見頃なので、ここまでの絶景は見られないが 畑の緑とのコントラストが美しく、野良のコスモスも気持ちばかり自生していて秋を感じれる。

車を発信して5分後位だろうか。運転中の旦那がくしゃみをした。その際に鼻から「ンピィィ〜!」とフエラムネを吹いたような間抜けな音が漏れ、思わず笑ってしまったが旦那は真顔で何も言い返さない。あ、バカにされて怒った?と身構えたが、次の瞬間「腰が痛いダメだ腰が」と明らかに先程のくしゃみがトリガーになり腰を痛めたようだ。ただいつもと様子が違う。むしろ様子がおかしい。

右折してすぐにチェーン店のマッサージ店が見えたので、駐車した。車から降りれずに悶える旦那。誰が見てもギックリ腰だ。

ヤバいと思いつつ、妙に冷静だった私は Googleで【ギックリ腰 近場 整体】と検索。評価が良い順に電話をしようと、一件目に問い合わせたら 最短で17:00から受付と言われたので、二件目はホームページも評価も無い個人宅で開いている様な整体院に電話をかけた。すぐに受け入れてくれるとの事だし、チェーン店のマッサージ店から1kmも離れていないので運転を代わり急ぐ事にした。

この時点で旦那は、相当苦しい思いをしていた様に見え このまま運転をさせられなかったから運転を代わった。しかし、私は運転が苦手だし整体院は細い道の奥にあり築45年は経つであろう古民家だったので、駐車場があるのか無いのか曖昧で店の前には変に傾斜と段差が付いている。どこに停めれば良いのか分からず、何度も前進後退を繰り返していると 旦那は苦しみだす。無駄な車の切り返し+傾斜+段差でHPがゴリゴリと削られていたのだ。

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(整体院イメージ図)

着くなり、入り口には「マスク着用・携帯は電源を切って下さい」の張り紙。もしかして整体師さん難しい人なのかな…と身構えるも、同伴した私に「ゆっくりテレビでも見ていて下さいね」と声を掛けてくれた。待合室は5畳程のスペースで、テーブルにはさっき読んだばかりのように置かれた[私が見た未来]が置かれていて、ギョッとした。漫画棚に目をやると[ヒカルの碁][課長 島耕作]など無難におじが好きそうな漫画が並んでいるが、一冊だけ[湘南爆走族]があり やっぱここ何か変かも…と不安になる。確証は無いけど、人の本棚を見れば大体の人となりが分かる。しかし この整体師の本棚からは何もわからない。もし思想が強いおじなら 私が見た未来を真剣に読んでいると思う。しかし湘南爆走族の一冊(しかも7巻か8巻だった)がそれに結び付かず、私は変に勘繰ってしまいそうだったので背術を見守る事に。

電気を当てられたり、指圧されている旦那は妙に余裕そうだった。しかし、「後ろに手を組んで、力を抜いて下さい」と指示され、整体師が後ろに回った次の瞬間

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(こんなポーズ)

整体師は思いっきり旦那を持ち上げた。ボキボキボキ!!!「ウワァー!!!!」

いきなり叫ぶ旦那と骨の効果音が面白すぎて笑った。笑ってはいけないシーンで私は爆笑してしまったのだ…。私の性格が悪いとかサイコとかでは無く、あの場にいたら全員笑う程シュールな場面だったと伝えたい。それから再び電気を当てられたり指圧されたりを繰り返し、テーピングをして施術が終わった。しばらくは安静に患部を温めずにと指導を受け車に戻った。

その後、湿布とサポーターを買いにドラッグストアに向かい 駐車場にて、デニムを下げパンツが露出した状態で、買い物帰りのおばあちゃんに見られながら着用。もう何も失う物は無いと虚無顔の旦那にサポーターを巻いていく。

色々あったけど、気を取り直して見に行こう!と彼岸花を見に行ったが、花はほとんど刈られていて残った花は日に焼けてシーズンの終わりを告げるような風貌をしていた。

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終わり。